うさぎの足裏を見たときに、毛が薄くなっていたり、皮膚が赤くなっていたりすることはありませんか?
うさぎの足裏に起こる皮膚トラブルは、一般的に「ソアホック」と呼ばれています。初期の変化は見逃しやすいものの、症状が進むと傷や感染につながることもあるため、早めに気づくことが大切です。
前編では、ソアホックの症状や主な原因、動物病院へ相談したい状態についてご紹介します。
ソアホックとは?
ソアホックとは、うさぎの足裏に炎症や傷が生じる状態です。医学的には「足底皮膚炎」や「潰瘍性足底皮膚炎」と呼ばれ、後ろ足の裏側に起こることが多く、前足に見られる場合もあります。
うさぎの足裏には、犬や猫のような肉球がありません。足裏を覆う毛がクッションの役割を果たしていますが、同じ場所に圧力や摩擦が加わり続けると、毛が薄くなり、皮膚に炎症が起こることがあります。
ソアホックは床材だけが原因とは限りません。体重や爪の長さ、足腰の状態、飼育環境など、複数の要因が重なって発症することがあります。
ソアホックの主な原因
硬い床や足裏に負担がかかる床
金網や硬い床、表面が粗い床などで長時間過ごしていると、足裏の一部分に負担が集中しやすくなります。
また、滑りやすく踏ん張りにくい床では、うさぎの姿勢や体重のかけ方が不自然になることがあります。
湿った床や汚れた床
尿や水分で濡れた床材、不衛生なトイレや寝床は、足裏の皮膚に負担をかけます。
特に、足裏が長時間湿った状態になる環境には注意が必要です。
体重や体格による負担
体重が増えると、足裏にかかる圧力も大きくなります。
大型のうさぎや、足裏を保護する毛が少ない品種などは、ソアホックを起こしやすい傾向があるとされています。
爪の伸びすぎ
爪が伸びすぎると、足を自然な角度で床につけにくくなります。その結果、かかと側に体重が集中し、足裏への負担が増えることがあります。
爪が床に当たっている、歩くときに爪の音が目立つ、爪が曲がっているといった場合は、長さを確認しましょう。
運動量の低下や足腰の不調
同じ姿勢で過ごす時間が長いと、足裏の一部分に圧力がかかり続けます。
シニア期のうさぎや、関節・背骨などに不調があるうさぎは、姿勢や体重のかけ方が変化し、足裏への負担が増える場合があります。
ソアホックの主な症状
ソアホックは、症状が進むにつれて足裏の状態や行動に変化が現れます。
初期に見られる変化
- 足裏の毛が薄くなっている
- 皮膚が赤色や濃いピンク色になっている
- 皮膚が硬くなっている
- 足裏を頻繁に舐めている
- 歩き方がいつもと少し違う
毛が薄くなっているだけでは、ソアホックかどうか判断しづらいこともあります。赤みや皮膚の硬さ、行動の変化がないかもあわせて確認しましょう。
症状が進んだときの変化
- 赤みや腫れが強くなっている
- かさぶたや傷ができている
- 皮膚がただれている
- 出血や膿が見られる
- 患部から強い臭いがする
- 足を床につけたがらない
- 足を引きずっている
- 動くことを嫌がる
症状が進行すると、皮膚だけでなく、周囲の組織や骨にまで感染が広がることがあります。
動物病院へ相談したい症状
次のような変化が見られる場合は、うさぎを診察できる動物病院へ相談してください。
- 赤みや腫れが続いている
- 傷、ただれ、かさぶたがある
- 出血や膿が見られる
- 足を浮かせている
- 歩き方がおかしい
- 動かない、食欲がない
- 症状が徐々に広がっている
ソアホックは、見た目だけでは傷の深さや感染の有無を判断できないことがあります。軽そうに見えても、痛がる様子や歩き方の変化がある場合は、早めに受診しましょう。
足裏を確認するときの注意点
足裏を確認するために、うさぎを無理に仰向けにしたり、長時間押さえつけたりするのは避けましょう。
座っているときや横になっているときに、見える範囲から確認します。抱っこや足裏の確認が難しい場合は、無理をせず動物病院へ相談してください。
また、足裏に赤みや傷が見られても、市販薬や人用の軟膏などを自己判断で使用しないようにしましょう。
まとめ
ソアホックは、床から受ける圧力や摩擦、湿った飼育環境、体重、爪の長さ、足腰の状態など、さまざまな要因によって起こります。
早い段階で足裏の変化に気づくためには、日頃から毛の薄れや赤み、歩き方などを確認することが大切です。
赤みや腫れ、傷、出血、歩き方の変化などが見られる場合は、自己判断で処置せず、うさぎを診察できる動物病院へご相談ください。
次の記事では、動物病院で行われる治療や、自宅で見直したい飼育環境、再発を防ぐためのポイントをご紹介します。
※本記事は、うさぎの健康管理に関する一般的な情報を紹介するものです。診断や治療の代わりとなるものではありません。症状や体調に不安がある場合は、獣医師へご相談ください。

